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今回のコラムのテーマは住宅関連資材の値上げラッシュと弊社の取り組みについてです。
vol.7 住宅関連資材の値上げラッシュと弊社の取り組み
2021年の春先から、住宅業界に大きな影響を与えたウッドショックは、家づくりを検討されている方、そうでない方も含め、ニュースなどで話題になりましたので、ご存知の方も多いと思います。
ウッドショックにより、主に住宅で使用される集成材の価格が高騰していることは、家づくりを検討されている方にとっては大きな負担となり、建物規模の縮小であったり、設備機器の見直し、住宅ローンの借り入れ額の見直しなど、さまざまな形で影響が出ています。
さらにここにきて、住宅関連資材を取り扱うメーカーの多くが、2022年4月もしくは夏ごろから価格の値上げを発表しています。
「軒並み」と言ってもいいくらい、さまざまな材料が値上がりをしています。
例えば、大手住宅設備メーカーのLIXILでは2022年4月に窓サッシで10%前後、洗面化粧台で4~7%前後、トレイで2~3%など値上げをしました。
さらに、建築コストに占める割合の高い、ガルバリウム鋼板(屋根、外壁)をはじめとする金属類、基礎に使用する生コン、主に室内の壁や天井に使用されるビニールクロス、カーテンなども各メーカーで値上げになっています。
値上がりの価格としてはまちまちですが、住宅関連資材に関しては、平均すると7%程度の値上げの予定です。
値段が高くなっている原因はいくつかありますが、主には新型コロナによる操業停止や生産の遅延、製品の供給不足と、円安、原油高騰による製造コストや運送コストの値上がりです。
一度上がった価格は下がることは難しいでしょうし、今後も少しずつ上がっていくことになるでしょう。
建築費用の値上がり幅
それでは、住宅1棟の建築費用は2021年以前と比較し、総額でどのくらい変わるのかを確認しましょう。
今回の値上げで最も金額的に影響が大きかったのは木材です。
2021年春のウッドショックにより高騰した木材価格は、その後も高止まりしており、2021年以前の価格に戻ることは難しいという考えが主になっています。
ウッドショックの発生した2021年以前に比べると集成材の価格は約2倍にもなっています。
約30坪の敷地面積で約180万円かかっていた材木費が約360万円になり、住宅の価格を大きく引き上げることになりました。
そこに、今回の2022年4月の住宅関連資材の値上がりで、約30坪の敷地面積の住宅を建てるケースで考えると、約50万円ほど住宅関連資材による値上げが発生することになりました。
2020年に2,000万円(税込み)で建てられた住宅と同じものを2022年春以降に建てるには、2,230万円(税込み)必要です。
230万円というと結構な負担増です。
この事態に対する弊社の取り組み
司建築計画では、ウッドショックの影響、そして今回の住宅関連資材の値上げがなるべくお客様にしわ寄せが
いかないように努力しています。
大手ハウスメーカーでは利用できない地域工務店が使うことができる地域型グリーン化事業による補助金の利用や
東京ゼロエミによる補助金の利用もご提案しています。
本来であれば、性能や仕様をアップグレードするために、補助金を利用していただきたい・・という想いでしたが、
この値上げラッシュにより、補助金の利用用途も少し変わりつつあるかもしれません。
それでも、少しでも金銭的にお客様の負担が少なく、手の届く価格で満足できる家づくりをしていただきたいという
弊社代表の考えのもと、仕入先との価格交渉を行っております。
また1つの資材、メーカーにこだわることなく、お客様にとってベストなものは何なのか?という視点から
使用する資材についてもご提案させていただいています。
弊社は、広告宣伝費かけておらず、モデルハウスもなく、営業もおりません。
宣伝営業コストをかけずに、なるべくお客様の予算オーバーが発生しないように、自社設計でご家族が快適、健康に
暮らすことができる家をご提案しています。
今後の見通しですが、住宅の建築費用は上がることはあっても、下がることはほぼないと言えます。
あらゆる資材、製品の原料や物流コストは世界情勢の中で決まっていきます。
今後も世界情勢に伴ってあらゆるコストが上がっていくでしょう。
まだまだ低金利は続くと予想されてはいますが、住宅ローン金利も徐々に上がっていく可能性があります。
家を建てるタイミングに正解はありません。家づくりはそれぞれのご家族にとって、ベストなタイミングがあります。
司建築計画としても、このような状況下でも家づくりを真剣に進めようとされている方のために、引き続き仕入先各社と協議を重ねていきたいと思います。
司建築計画の家づくりに興味をもっていただけましたら、遠慮なくご相談ください。