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司の家づくりコラム:vol.3 「高気密・高断熱住宅のメリットと注意点」

司の家づくりコラムvol.3:「高気密・高断熱住宅のメリットと注意点」

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司の家づくりコラム3回目のテーマはこちら。

「高気密・高断熱住宅のメリットと注意点」


2021年4月から国土交通省の建築物省エネ法が改正されました。
「改正建築物省エネ法」は、住宅や建築物の省エネ対策強化を図る取り組みとして2015年に施行された「建築物省エネ法」の一部を改正して定められた法律です。建築物省エネ法の枠組みを抑えつつ、よりエネルギー消費を抑えられるように改正されたのですが、住宅購入を検討されている方に注目してもらいたい項目が加わりました。

それは「小規模住宅(300㎡未満)」を着工する前に、建築士から施主に「省エネ基準に適合しているか否か」を説明する義務が発生するという項目です。この改正による施主のメリットは、これまであまり把握する機会がなかった家の省エネ性能について、考える機会が増えることです。
仮に不適合と判断された場合でも、そのまま建築も可能です。しかし、例えば「窓の断熱性能を高めれば、基準を満たせる」といった具体的なアドバイスを建築士からもらえるので、今から建てる家を省エネ基準に適合させたいと考える人が増えると考えられます。

省エネ基準を満たすには「高気密・高断熱」を意識した家づくりをする必要があります。

そもそも、高気密、高断熱住宅とはどういう家でしょうか?

高気密な家とは・・・

在来工法(木造軸組工法)で建てられた木造住宅は、腕のいい大工さんが丁寧に建てたとしても、壁や天井、床、窓枠などに、ちょっとした隙間が空いているもの。
隙間風を感じるほどではなくても、目に見えないくらいの隙間から空気は出入りします。そのため、冬には外の寒い空気が入りこみ、室内のあたたかい空気は外へ出ていき、夏は逆に外の熱い空気が室内に入り、せっかくエアコンで冷やした涼しい空気が逃げてしまいます。
この隙間が多ければ多いほどエアコンや暖房の効きにくい家になります。

そこで、今住宅業界で注目されているのが高気密・高断熱の家です。
外気の影響を受けにくい高気密・高断熱の家。高気密・高断熱の家にはどういうメリットがあるのでしょうか?また、注意点やデメリットはないのでしょうか?

メリット

■1年を通して快適に過ごせる
高気密・高断熱住宅は、外の暑さや寒さなどの外気の影響を受けにくくなります。
冷暖房が効率よくかかるため、夏は涼しく冬は暖かく過ごせると言われています。
夏や冬などの季節に関わらず、年間を通して快適に暮らせるのが最大のメリットです。

 ⇒弊社のお施主様にご協力いただき、弊社にて温度と湿度を計測させていただいているお宅のデータはこちら

■ヒートショックの危険性が少ない
ヒートショックという言葉はご存じかと思います。ヒートショックとは、急激な温度差によってもたらされる身体への悪影響(脳梗塞、心筋梗塞、脳梗塞など)のことをいいます。
厚生労働省の研究班の調査によると、1年間に、全国で19000人もの人が、ヒートショックに関連した入浴中の急死に至ったと推計されていますが、事故の大半が冬場に発生しており、気温と死亡者数がはっきりと反比例しています。

この死亡者数は、交通事故による死亡者の約5倍を超え、そのうち高齢者が大多数を占めています。(※2014年度ヒートショックに関連した入浴中急死に至った人数推計19000人と、2016年度の交通事故による死亡者数約4000人の比)
高気密・高断熱住宅は「リビングは暖かいのに廊下や浴室が寒い」といった部屋ごとの温度差が少なくなるため、ヒートショックのリスクも回避できます。

■冷暖房費が節約できる
高気密・高断熱住宅は冷暖房費の削減が可能です
室内の空気が逃げにくく、外気も侵入しにくいため、冬の寒さや夏の暑さの影響を受けることも少なくなります。
エアコンや暖房器具などを使用しても最低限の稼働で済むので、光熱費を節約が期待できます。
生涯光熱費を考えると、とても大きなメリットになります。

■結露がおきにくい
司建築計画で採用している高性能パネル「スーパーウォール」で使用している断熱材は、高性能な硬質ウレタンフォームです。
その特長は湿気を通しにくく、グラスウール比およそ2倍※の断熱性能。壁の内部結露を抑えることができるため、住まいの耐久性向上に効果を発揮します。
※1グラスウール(16K)との断熱性能比較
水分を透しにくい硬質ウレタンフォームは、室内からの湿気をガードし、断熱材内部に結露を発生させない高性能な断熱材です。
LIXILは、瑕疵保証(10年間)では保証されない断熱材内部の結露による劣化を35年間保証※してくれます。

※LIXIL出典

※保証対象となる断熱材は、壁パネル、屋根パネル、小屋パネルに使用している硬質ウレタンフォームとなります。

 

■24時間新鮮な空気を取り込める
2003年に定められた改正建築基準法により、「24時間換気システム」設置が義務化されました。
高気密・高断熱住宅では、第1種換気を採用しています。隙間のない高気密の住宅で、第1種換気による強制的な給気排気を行うことで、計画換気システムの機能を十分に発揮することができ、住まい全体の計画的な換気が行え、空気のよどみを少なくすることが可能になります。

■防音効果が高い
音の侵入や音漏れは、主に建物の隙間などを出入りしています。スーパーウォールの家は、高気密施工のため、すぐれた遮音性能を発揮。
高断熱サッシ・複層ガラス仕様などによって、遮音性能をさらに高め、快適な室内環境を実現しています。

デメリット・注意点

■建設コストが高くなる
高気密高断熱でない住宅に比べると建設コストは高くなります。断熱材や気密テープ、第1種換気システムなどの建築資材や設備を導入すると、坪単価約7~8万円の施工費用が高くなると言われています。しかし、将来の快適・健康・安全な暮らしと省エネ効果を考えれば「投資」するにふさわしい住宅と言えるでしょう。

■夏の日射への対策
高気密・高性能住宅を建てればそれだけで快適な生活が送れるか?というとそうとは限りません。

特に夏の強烈な日射への対策として、軒や庇を設けたり、窓の外にシェードを設置するような工夫が設計段階から必要です。また2階に高窓を設けて暑い空気を排出するなど、日射や通風を考えた設計も重要になります。

司建築計画は、高気密・高断熱の設備の性能だけに頼らず、設計の工夫により「冬温かい」「夏涼しい」「風が通る」「明るい」心地よく暮らせるパッシブデザインを取り入れた家を提案し、人と環境に優しい住まいづくりを目指しています。

高気密・高断熱に興味をもっていただけた方は、「性能+パッシブデザイン」を提案する司建築計画に一度ご相談ください。